『侍戦隊シンケンジャー』 の殿×ことはにすっ転んだ早瀬美夜がお送りする、ちょっとじれったい系ほのぼのSSブログです。お気に召しましたら幸いです♪

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「花嫁衣裳」
さて、SSの2本目です。
今回は第八幕、「花嫁神隠」をネタに書いてみました。
お嫁様ネタが続いてしまいましたね。
でも、この話は書かずにいられないのですよ、ええ。(^-^)

では、追記からどうぞv
花嫁衣裳


 結婚式の途中に花嫁がさらわれるという事件が頻発していた。
 既にもう、これまでに8人の花嫁行方不明になっているという。
 理由は判らないが外道衆の仕業であることは間違いなかったため、シンケンジャーの面々は対策を立てるべく志葉家の奥座敷にて作戦会議中である。
 色々と話し合った結果、先日、偽の結婚式をして外道衆をおびき出すという作戦に出たが、バレたのかたまたまだったのか、別の式場の花嫁をさらわれてしまい、失敗に終わってしまった。
 幸せの絶頂から一転の悲劇を、密かに将来の夢は 『お嫁さん』 と言っている茉子などは自分のことのように怒り心頭で自ら囮の花嫁役を買って出たのだが、果たして2度も続けて同じ作戦を取って向こうが騙されてくれるかが問題だった。
「殿、此度のことで、結婚式のキャンセルが多数報告されております。 早く手を打たねば。 」
「判っている。 」
 彦馬の報告に丈瑠はその丹精な顔を曇らせる。
 流之介が膝を進めて進言した。
「殿、やはりもう1度囮作戦を。
式を行う者たちがいなくなれば必然的に我々のところに現れるはず。 その辺りの手筈を整えてもう1度行えば、今度こそ必ず! 」
「ああ、オレももう思う。 もう一回やってみようぜ! 」
 千明も同意した。
 茉子とことはもうなずく。
 決断を迫るように視線を向けられた丈瑠は少し考え込むようにしてからうなずいた。
「よし、やってみよう。 茉子、もう1度花嫁役を頼む。 」
 うなずいた茉子は、それから苦笑を浮かべた。
「あーあ、本当の結婚の前に花嫁衣裳を着ると婚期が遅れるって言うわよねぇ…。
2度着たらその分もっと遅くなるのかしら? 」
「えぇ? そんなことあらへんって。 茉子ちゃん綺麗やし、その気になればいつでもお嫁に行けるし、大丈夫やって。 なぁ、みんな? 」
 ことはが慌ててフォローを入れると流ノ介が笑って同意した。
「そのようなもの、迷信だ。 そのようなことを言っていたら我々役者やモデルなどは皆結婚できないことになってしまう。 気にするな。 」
「なんだよ、姉さんそんなコト気にすんのかよ? 意外にカワイイとこあんのな。 」
「なによ、悪い? 」
「別に悪かないけどさー。 」
 睨まれて慌てて否定する千明。
 それを見て笑っていたことはが言った。
「でも、お芝居でもホントに茉子ちゃんのお嫁さん姿、めっちゃ綺麗やったなぁ。 うちもあーいう衣装、1回着てみたいなぁ。 …あー、でもうち背ぇ低いから、茉子ちゃんみたいにドレスは似合わんかなぁ。 」
「そんなことないわよ、きっと可愛いわ。
ことはは小柄だから、ドレスより和装の方が似合いそうよね。 きっと綺麗よ、ことはの白無垢姿。 ねぇ、丈瑠もそう思うわよね。 」
 会話に参加していなかった丈瑠に話を振ると、丈瑠はちらりとことはを見てからうなずいた。
「…ああ。 」
「ほら。 丈瑠もああ言ってるんだから自信持ちなさい。 」
「ありがとう、殿様。 でも、そない言われても、うち、茉子ちゃんみたいにプロポーションええことないし、童顔やし。 きっと似合われへん。 」
 しゅんとすることはを見てか、千明が突然手を上げた。
「あ! そうだ! あのさ、やっぱ作戦は完璧を期するべきだろ。
だったら、入れ替わった嫁さんも実は身代わりってどうよ? そうすりゃ、もし裏を掻かれてこっちがさらわれても作戦成功じゃん。 」
 彦馬が感心したように言った。
「二段構えというわけか。 千明にしてはなかなかいい考えだな。 」
「なんだよ、オレにしちゃあって。 どうだよ、丈瑠? 」
「いい作戦だ。 」
 うなずかれて千明が調子を上げた。
「よっしゃ! じゃ、もう1人の花嫁さんはやっぱり? 」
「はい! うち! うちやりたいです! 」
 ことはが勢い込んで手を上げた。
 ここに女性は2人しかいない。 花嫁役は必然的に決まったようなものだ。
 嬉しそうなことはに、千明が笑顔を向けた。
「んじゃ、身代わりの身代わりはオレとことはで、流ノ介はそのフォローってコトで、決まりな! 」
「いやだ。 」
 だが、ぼそり、と言われた言葉に、一同は固まった。
 思わず言った本人…丈瑠のカオを凝視する。
 そして、流ノ介と千明、茉子が目配せで会話した。
(…おい、今なんつった? )
(…『いやだ』、って言ったよね? )
(『ダメ』 じゃなくて、『いや』って…? )
 視線を感じたからだろうか、丈瑠が憮然としたカオで立ち上がった。
「殿、どちらへ!? 」
 彦馬が止めようとするが、丈瑠は部屋を出ようとする。
 その背後から慌てた流ノ介が声を張り上げた。
「殿! 僭越ながら花嫁役は私が!
女形もしておりましたこの池端 流ノ介、見事花嫁役もこなして見せましょうぞ! 」
「…おまえにまかせる。 」
「はっ! 」
 そのまま部屋を出て行った丈瑠を呆然と見遣った一同は、はっと気付いてことはを振り返った。
 再びしゅんと萎れてしまったことはに、男性陣はおろおろと声を掛ける。
「こ、ことは、その…き、気にするな? な? 」
「た、たぶん殿はことはの身を心配して、だな…。 」
「あ、ああ、殿はきっと、おまえの婚期を気にしてくれただけで、 」
「なによ、じゃ、あたしの婚期はどーでもいいっての? 」
「今そーいうツッコミを入れるなよ! 」
 慌てる一同だったが、カオをあげたことはは微笑んでいた。
「ごめん、あの、うち大丈夫やから。
元々茉子ちゃんが花嫁役なんも、さらわれてもなんとか1人で持ち堪えられるからやもんね。
まだ1人で外道衆に立ち向かうには、うちはまだ腕に不安があるって、殿様も判ってはるんよ。
それくらいやったら、うちよりよっぽど女らしい所作ができる流さんの方がええいうのんも判るし。
みんな気にせんでええよ? 」
「ことは…。 」
 にっこりと笑ったことはに、一同は困ったようにカオを見合わせる。
「さて、うち、ちょっと笛でも吹いてこよ! 」
 立ち上がったことはは、心配そうな皆に見送られながら部屋を出て行った。




 修練場に近い中庭に通じる廊下の端に座って、ことはは笛を吹いていた。
 姉に初めて褒めてもらえた思い出の曲。 落ち込みそうになった時に、元気を出すために吹く曲だった。
 でも、今はなぜそんなに落ち込みそうなのか、自分でもよく判らない。
(…お嫁さん衣裳、嘘でもええからちょっと着たかったなぁ…。)
 そうは思うが、自分の落胆がそれだけではないような気がする。
 よく判らない気持ちのまま、それでもその気持ちを吹き飛ばそうと無心で笛を吹く。
 そして吹き終わったとき、ふと振り返ると、少し離れたところに丈瑠が立っていた。
「…殿様…、ご、ごめんなさい、ひょっとして耳障りやったやろか…? 」
「いや。 …綺麗な曲だった。 」
 立ち上がろうとしたことはを目で止めて、丈瑠はことはの隣まで来て立ち止まった。
 なにを言われるのだろうと待っていたことはだったが、丈瑠はじっとことはを見つめるばかりで口を開こうとしない。
 沈黙に耐えかねてことはは笑った。
「殿様、さっきのこと、うち気にしてませんから。
やっぱり、うちのことまだまだ未熟やって思うてはるんよね。 まだなんも殿様のお役に立ってへんもん、そう思われててもしゃあない… 」
「そんなふうには思っていない。 」
 突然丈瑠がことはの言葉を止めた。
 驚くことはに、丈瑠は言った。
「…確かにまだ未熟だが、役に立ってないなどと思ったことはない。 自分を卑下するな。 」
「…でも…。 」
 口篭ることはは、だが丈瑠の睨むような視線に素直にうなずいた。
 すると幾分丈瑠の表情が柔らかくなったような気がして、ことははちょっとだけ笑う。
「でも、殿様? やっぱり 『いやだ』 っていうのはヒドいです。
女の子ですもん、やっぱりうちも花嫁衣裳着てみたかったです。 」
 すると、丈瑠はすっと視線を逸らせた。
「…おまえの花嫁姿がいやだと言ったわけじゃない。 」
「え? 」
 じゃ、ナニがいややったんやろか? と小首を傾げたことはに、丈瑠はつぶやくように言った。
「芝居なら俺の隣に立つのは誰でもいい。
…だが、芝居でもおまえの隣に立つのが他の男なのはいやだ。 」
 丈瑠は、きょとんとしていることはに背中を向けた。
「おまえの花嫁姿を見るのは、本番一度きりでいい。 」
 それは一体どういう…と思っていると、丈瑠はそのまますたすたと歩いていってしまった。
 訊き返すタイミングを失ったことはは、再び小首を傾げながらつぶやいた。

「…うちの結婚式には呼んでくれ、ってコトやろか…? 」

 ことはを心配して奥の部屋から様子を伺っていた流ノ介・千明・茉子は、そのすっとぼけた台詞に思い切りすっ転んだという。



                                                  了
                                                  

八幕 「花嫁神隠」より。
殿→←?ことはというカンジです。
茉子ちゃんの花嫁衣裳、キレイでしたね~。 流ノ介もミョーに似合ってましたね~。(笑)
でも、なんでもう1人の花嫁さんがことはちゃんじゃないのよ? というワケで、その理由がこんなんやったら楽しいかと。
「身代わりの代わりが千明とことは 」 のCPがいやだった殿。
ちょっとヤキモチです♪
でも肝心のことははさっぱり判ってません♪ (大笑)
さて、ことはちゃんの「本番」 はダレと? (にやにや)

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