『侍戦隊シンケンジャー』 の殿×ことはにすっ転んだ早瀬美夜がお送りする、ちょっとじれったい系ほのぼのSSブログです。お気に召しましたら幸いです♪

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「身上調査」
SS更新に1ヶ月以上開いてしまいました。
ごめんなさい。
1週間も前に書き終えてたのに、上げてる暇がなくてさー。
その点でも申し訳ない。m(_ _)m

ええと、今回は『約束After』にて書いた『お迎え』の話の後になります。
殿は出てきませんで、ことはちゃんと京都のお友達とのガールズトーク。
でも、きっと『約束After』でなくても、殿と結婚となったらありうる話なので、通常のSSのカテゴリーで。
あ、エセ京都弁というかエセ関西弁の会話ですが、京都・大阪の方、どうぞお見逃しの上、ご勘弁を。(笑)

身上調査


 ぽりぽりとポッキーをかじりながら、友人の1人が溜息まじりに言った。
「…それにしてもなぁ、まーさかことはが1番に嫁に行くとは、あまりにも予想外だったなあ。 」
「そーよねえ。 ぽややんとしてるうちに、なんか嫁き損ねた~、ってのはあるかと思ってたけど、1番はないと思ってたわぁ。 」
「先越された~! しかし、18で結婚! 幼な妻やで! うわぁ、なんかやらしい響きやなあ。 」
「…みんな、なに言うてんねん。 」
 羨んでるんだかからかってるんだかな友人達の台詞に、当の本人であるところのことはが苦笑した。
 彼女たちの友人である花織ことはが、結婚準備の花嫁修業のために京都に戻ってきていた。
 相手は彼女達の知らない東京の男性ということしか判らない。
 先日一度だけ見かけたその男性は、背の高いイケメンで実に羨ましいところだが、それ以外は判らないことだらけだった。
 なぜならば、ちっともことはが話さないからだ。
 そもそも、なんで京都の竹細工職人の娘が東京に 『仕事』 に行かねばならないのか、そこからしてまず判らない。
 それも、ことはのわがままなどではなく、由緒があるという本家も承知の大切な 『仕事』 らしいということで、ますますもって判らない。 大体、竹細工屋見習いの仕事ってナンだ。
 高校受験の頃、当然一緒に進学すると思っていた友人たちは、ことはが高校に行く意思がないのをとても驚いた。 理由を問い質す友人達に返した返事は、『せなあかんコトがあんねん。その為には高校に行ってる暇ないねん。』 という、納得行くんだか行かないんだかというものだった。
 それがその 『仕事』 だったのだろうか、それすらも、ことはは語ってくれなかった。
 そして、みんなが知らないうちに、誰にも言わないでことはは東京に行ってしまった。
 ことはが東京に行っていた期間は結局1年ほどだったが、行ってしまった当初の頃はいつ戻るか判らないと両親に言われていた。 ということは、期間すらはっきりしない仕事だったということだ。
 それなのに、突然ようやく戻ってきたと思ったら、いきなり結婚!?
 もう、ナニからドコをつっこんだらいいんだかという状態だ。
 どうしても話せないこともあると渋ることはを捕まえて、今日は女の子だけで集まって、彼女から根掘り葉掘り聞き出そうという企画だ。
 本当は誰かの家で泊まりで一晩中イロイロ聞き出そうとパジャマパーティ形式でやろうと思っていたが、ことはが泊まりは許しが出ないというので止む無く休日の昼間と相成った。
 大量のお菓子を持ち込んだ少女達は、喋り出すとそう簡単には止まらない。
 まして友達の恋バナ、どころではなく婚約の馴れ初め話なのだ。 そう簡単には納まるわけもない。
「で、さあ、ことは? 喋れるトコだけでいいから教えてよ、彼氏さんのこと。 」
「なんつったっけ、えーと、志葉さんだっけ?
そもそもさ、どうやってその人と知り合ったワケ? あんたが東京に行った理由と関係あるの? 」
「あー、その、ごめんな、いきなり喋れんトコやねん。 」
「なんでよ! 今ののナニが引っ掛かんねん! 」
 思い切りツッコミを入れたら、ことはが困ったように笑った。
「ええとな、とりあえず、本家繋がりってコトで勘弁してくれへんかな。
それこそ細かいトコは話せへんのやけど、本家とずっと昔っからの付き合いがあるお家で、うちが東京に行ってから、すごぉお世話になったお家の人やってん。 」
「ふぅん。 そのお世話になった人に惚れられたわけか。 お世話してて情が移ったか? 」
「犬猫かいな。 まぁ、ことはなら判らんでもないけどなー。 ぽややんとして可愛ええし。 」
 にこにこふわふわなことはの笑顔に癒されているのはどうやら侍達だけではなかったらしい。
 1人が身を乗り出して訊いた。
「で、好きんなったん、どっちから? 告白は? 」
「ど、どっちからかなんて判らへんけど…、告白、してもらった。 」
「おおーっ、好きやって? 」
「結婚してくれ、て。 」
「いきなり!? 好きの前に? 」
「あ、そういえばそやな。 」
「うわ、せっかち。 」
 思わずみんなで笑いあう。
「ことはは? そん時あの人のこと、もう好きやったん? いつから? 」
「う、うん…。 初めて逢った時から素敵な人やったし、憧れてたん。 でも、想っても叶わん手の届かん人やとも思ってたから。 片想いで終わるっと思ってたから、めちゃくちゃびっくりして、でも、嬉しかった。 」
 へへ、とはにかむことはが可愛らしいが、友人達は小首をかしげた。
「手ぇ届かんって、そんな大層なお家やの? 」
「そういや、何歳で仕事ナニしてる人? 」
「え、えと、22歳で…お仕事は、んと、会社の社長さんやねん。 」
「社長!? その年で!? 若すぎやん、学生で起業した社長さんとかそういうヤツ? 」
「あ、そやのぉて、ご両親が亡くなってもて…。 」
「ああ、跡継いだってヤツか。 そんなら判るわ。 どんくらい大きい会社? あ、でも聞いてもどうせ知らへんか。 」
「あ、知ってるよ…って、コレも言うたらあかんかった。 」
「へ? ナニ、そんなに大きい会社? 全国展開しとんの? ドコのなんて会社よ。 」
「だから、ソコはまだ言うたらあかんねん。 」
 ちょっと困ってきたことはだが、ソコが確信とばかりに友人達は訊く。
「なんでよ? 彼氏さんがアカン言うてるの? 」
「いや、本家と、彦馬さん…やのおて、えと、じいやさんが…。 」
「はい? じいやさん? おじいちゃんやのおて? 」
「ナニ、なんか突然ブルジョアの薫りが。 」
「あ、なんていうか、その、し、志葉さんを子供の頃から面倒みてくれはった人で、お仕事のお手伝いもしてはる、大事な親代わりの人やねん。 」
 ますます困っていることはの説明に、更に首を傾げる友人達。
「でもその人、親戚でもないの? よく判らん関係やな~。
で、志葉さんは今、その人と2人で住んでるの? じゃ、結婚したら3人暮らしになるわけ? 」
「そんなことないよ。 黒…その、お手伝いさんがたくさんいてるから、3人ってわけでもないし。 」
「お手伝いさんがたくさん! じゃ、やっぱお金持ちなんや!? 」
「ん、まあ、お金持ちはお金持ちやろうと思うけど。 」
 お金持ちの基準がお手伝いさんなんかいな、とことはは苦笑する。
「家は一軒家? でかい? 」
「あー、うん、広いなあ。 黒…お手伝いさんおらへんかったら、1人ではお掃除しきれんくらい。
お庭も広いし、手入れが大変やて思うわ。 」
「東京で、そんな広い家なんや! やっぱ、本格的に大金持ちなんやね! 」
 友人たちは俄かに活気づいた。
 今の彼女達のアタマには、どこかのドラマで見たような、広い庭の真ん中に建つ洋風建築の豪邸の玄関にメイドさんがずらりと並んだ光景が浮かんでいた。
 まさか古く重厚な純和風平屋建築の家で膝をついて並んでいる黒子の姿が正解などとは考える由も無い。
「お手伝いさんがたくさんおるような家ってコトは、お金持ちの奥様になるんやん! うわあ、ええなあ! 」
「うわ! ことは、玉の輿や! 」
「家事なんかなんもせんでも、お手伝いさんおるんならやってくれるんやろ。
ええなあ、三食昼寝付き! 幸せやん! 」
「兄弟は? いてへんの!? なら舅・姑・小姑までだーれもおらへんいうコトやん! 」
「あ、そやんな、嫁姑戦争もあらへん言うコトや! うわー、自由やー! 羨ましいーッ!! 」
「それは言うたらあかん! 」
 突然、ことはが一喝した。
 思わず気圧されて黙った友人を見ていることはの目が、珍しく怒っていた。
「それは、絶対言ったらあかへんねん。
あの人はそれですごぉ苦労しはったし、寂しい思いもいっぱいされたんや、喜ぶなんてしたらあかん! 」
「…あ、ごめん…。 そやな、ちょっと無神経やったね。 」
 しゅんとした友人に、ことはは微笑んだ。
「…ううん、うちこそ怒鳴ってごめんな。
でもな、ご両親が亡くなったんホントに小さい頃やってん。 ご両親のこととか、家族のあったかさとか、ちょっとしか覚えてへんのやて。 やから、うちなんかでも家族ができるの、ホントに喜んではるん。
ずっとずっと、自分の家族が欲しかった人やねん。
やから、家族がいてへんのを喜ぶなんて、絶対したらあかへんねん。 判って。 」
 神妙なカオをした友人達は、うなずいた。
「…そっかぁ。 お金持ちでも、寂しい人やったんやね。 」
「だからこんなに結婚が早いんやなあ。 納得した。 」
「まだことはは18歳やのに、そんな急がんでもって思ってたけど、お嫁さんっていうより家族が欲しかった人なんやね。 」
 ちゃんと理解してくれた友人達に、ことはは笑ってうなずいた。
 すると、1人がにやにやし出す。
「じゃあ、早いトコ家族増やしてあげんとな~。 ご予定は何人で? 」
「え、あ、その。 」
 慌てることはのカオを見て、またも悪ノリしだす。
「あの人とことはの子供ならどっちに似てもかっこええか可愛い子やし、作り甲斐あるよねえ。 」
「ええよなあ、お金の心配はとりあえずいらんもん、何人でも平気やろ。 」
「そやね~、賑やかな家族が欲しいんならたくさん子供産まんとなあ。 」
「おお! じゃ、ハネムーンベイビーか? がんばれ? 」
「いや、この場合がんばるのは旦那さんやろ。 」
「人数は、お約束の野球チームが出来るくらい? 」
「イマドキはサッカーチームができるくらい、やろ? 」
「どっかの芸能人が、野球の試合ができるくらいとか言っとったなあ。 」
「は? それって夫婦も合わせて18人ってこと? そりゃいくらなんでも多すぎやろ! 」
「人数としちゃ16人産むってか。 ドコの子沢山家族やねん。 テレビ局が取材に来るわ。 」
「野球出来る年齢ってのを考えると、最低でも3歳くらい? じゃ、全員年子でも実際に試合できるのは1番目の子が19歳ん時か? 気の長い話やなあ。 」
「いやいや、途中で双子やら三つ子やらが入ればもう少し短くなるかと。 」
「それにしたってずーっと毎年妊娠してるんも大変やなあ。 おなかがカラの期間がほとんどあらへんことになるやん。 うちのお姉ちゃん、1人産んで、もぉええ言ってたで? 」
「あ、いや、でもことは、奥様なんやから大丈夫やて、うん。 」
「お手伝いさんもいてるんやから、子育てもそんなに苦労せえへんて。 」
「あー、途中から子供も手伝ってくれるやろうしねー。 うん、がんばれ。 」
 無責任にがんばれコールをする友人達に、ぽかんと聞いていたことはがようやく止めに入った。
「無茶苦茶言わんといて! そんなに産めるわけあらへんやろ! 」
 途端にげらげらと笑い出す友人達。
 それでようやく盛大にからかわれていたことが判ると、ことははやれやれといったように溜息をついた。
「そういえば、結婚式ってどうなるん? うちら、呼んでもらえる? 」
「あー、どうなるんかな、その辺は全然うち、判らへん。 本家と志葉家の方で仕切るみたいやし、たぶん普通の結婚式やないし。 」
「え、自分の結婚式やのに、って、まあお金持ちやと自分の好き勝手ってわけにはいかれへんか。 」
「うん、やから、せっかくやけど呼べへんかもしれん。 ごめんな。 」
「ちっ、新郎のオカネモチのオトモダチをゲットできるチャンスやったかもしれへんかったのに。 」
「あんた、そんな目論見を…。 」
「えー、じゃ、ドレスは? どんなん着るん? 」
「志葉は神式やから、たぶん着いへんと思うよ。 お着物だけやと思うけど。 」
「もったいない、ドレスなんか着る機会、他にあらへんのに。 あ、でもことはは奥様になるんやから、着る機会あるかも。 」
「あったとしても正装ならたぶんお着物やし。 」
「なーんだ。 」
 さすがに女子高生、話があっちこっちしながらも、根掘り葉掘り聞きまくっていた彼女たち。
 いい加減お菓子も尽きようという頃の言葉が切れた時、ふと、ことはに1人が訊いた。
 笑いを収めて、妙に真剣なカオで。
「そういえば、まだ、ちゃんと訊いてなかった。
…ことは、今、本当に、幸せ? 」
驚いてその友人を見たことはは、真剣なカオの彼女をじっと見てから、ふわりと柔らかく微笑んだ。

「---- うん。 」

 それは、柔らかくも幸せそうな、心からの笑顔で。
 友人達はそれぞれ、ほっと、安堵の表情になった。
「そんならええわ。
ことは、志葉さんに、ちゃんと大事にしてもらい。 うちらもちゃんと祝福するよって。
結婚、おめでとうな、ことは。 」
 ことはは笑顔でうなずいた。




「そういえばさ。 」
 ふと、友人が言った。
「初めて逢った時から素敵やったって言ってたけど、初対面ってどんなんやったん? 」
 言われてことはは、んー、と唸った。
「初対面はねえ、馬に乗ってはったよ。
真っ白なお馬さんに乗って、うちらのこと迎えに来てくれたん。 かっこよかったんやで。 」
「…馬? 」
 友人達は、ぽかんとしてカオを見合わせた。
 その時、彼女達の脳裏に即座にひらめいたのは。
 洋風の豪邸の庭をバックに、純白のサラブレッドに跨った、ナゼか王子様衣装の丈瑠の姿……。
 同時に盛大に吹き出した友人達は、腹を抱えて爆笑しだした。
「は、白馬の王子様! 」
「うわー! ことはの旦那は白馬に乗った王子様やったんやなー! 」
「そっかー! ことはは白馬に乗った王子様に迎えに来てもらって嫁に行くんやな! すごいなあ、少女マンガの乙女の夢やでー! 」
「あかん! 次、旦那さん見る機会があったら、思わず王子様って呼びそうや! 」
 無礼にも爆笑し続ける友人達に首をかしげながら、ことはは1人、つぶやいた。

「…王子様やのおて、殿様なんやけどなー…。 」



                                               

                                          了
                                               


すみません、ものすごく台詞が多くなりました。 ( ̄▽ ̄;)
『約束after』 の、『お迎え』 の後になるお話になります。
友達と出掛けた時に丈瑠がお迎えに現れ、ことはの婚約がバレた時、友人達が丈瑠の素性が判らず、ナニモンやねん、となりました。
その後で根掘り葉掘り聞きだしちゃる! と決意した友人達です。
話したらあかんねん、と言いながら、結構喋ってることはちゃん、やっぱ嬉しいよねv
好奇心バリバリの女子高生に集団で来られたら、勝てるワケないやん。 (笑)
ホントはただ、最後の 『そういえばさ。』 以降が書きたかっただけ。
だって殿、初登場は白馬に乗ったお殿様やったっしょ! (大笑)
どっちかつーと、暴れん坊将軍のオープニングだけどもさ。 (≧∇≦)/

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