『侍戦隊シンケンジャー』 の殿×ことはにすっ転んだ早瀬美夜がお送りする、ちょっとじれったい系ほのぼのSSブログです。お気に召しましたら幸いです♪

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「華燭の典」 ①
すっかりご無沙汰してしまって申し訳ございません。m(_ _)m
ええ、言い訳はしませんとも。
なかなか更新ができてないのは事実ですもんねー。

シンケンネタでの日々のブログもちと苦しくなってきたのですが、桃李くん、ドラマのお仕事がんばってますねー。
「クローンベイビー」はもう佳境ですし、次は映画にも出られるそうですよ。
確実に実績積んでますね。うん、がんばれ。
「クローンベイビー」の桃李くんは、それまでのイメージが一新されていてとてもコワい雰囲気ですが、そう思えるってコトはそれも1つの役作りとして成功しているわけで、いいコトだと思います。
いっつもカッコイイ役ばっかじゃ、役者の幅が広がらないもんね。
さて、次はどんな役の顔を見せてくれるのか、とても楽しみですv
とりあえず次は舞台「銀英伝」だろうけど、私は見に行けないしー。(苦笑)

さて、本題。
「約束after」も佳境。
とうとう結婚式です。
でも、たまにはことはと茉子ちゃんで。
では、下へどうぞv



華燭の典①  ~約束after


 大安吉日、本日晴天也。
 爽やかに晴れ渡った空の下、志葉家は今日、待ちに待った当主の花嫁を迎える ――。



 普段は静寂に包まれた志葉家縁の神社は、朝から静かながらも慌しさに包まれていた。
 通常でも結婚式を執り行っている当神社だが、20数年ぶりに行われる志葉家当主の婚礼は神社側も少々緊張気味なのだろうか。
 朝早くから神社に入った花嫁は、現在着付けを終えて控え室にて式を待っているはずだった。 
「失礼していいかしら? 」
 花嫁の控え室に入った茉子は、控えめに声を掛けた。
 ほのかな白粉の匂いの漂う室内をひょいと覗き込めば、中央に設えられた木製の真っ赤な塗りの椅子に、真っ白な着物の花嫁さんがいた。
ちょうど綿帽子を被せてもらっていたところで、茉子のカオを見て嬉しそうに微笑む。
「茉子ちゃん、来てくれたんや。 」
「当たり前じゃない。 もう用意は終わったの? 」
「うん、ちょうど今。 」
 着付けの女性が辺りを片付けて退室していくのを見届けると、茉子はことはを見てにっこりと笑った。
「綺麗よ、ことは。 素敵な花嫁さんだわ。
丈瑠なんかにくれてやるのは惜しい綺麗さね。 」
「茉子ちゃんたら。 でも、ありがとぉ。 茉子ちゃんのお振袖も、すごぉ綺麗やで。 」
「ありがと。 でも花嫁さんに勝っちゃいけないから、ちょっと控えめにね。 」
 いたずらっぽく笑う茉子に、ことはは照れくさそうに笑った。
「で、丈瑠はこっちに来た? 」
「ううん。 なんかね、しきたりで、式までは逢っちゃあかへんのやて。
そんで、式挙げるまではお父さん以外、男の人には会っちゃあかへんって言われたん。
なんでやろね。 」
「…ああ、それで流ノ介と千明と源太は止められたんだ。 」
「え、みんなもここに来てくれようとしてたん? わぁ、悪いコトしたなぁ。 」
「構わないでしょ、しきたりなら仕方ないし。 ていうか、そんなの、まだあるのねぇ。 さすがは志葉家。 」
 苦笑する茉子に、ことはは小首を傾げそうになって、やめる。
「ああ、あかん。 首動かしたらあかんわ。
茉子ちゃん知ってる? 島田のカツラって重たいねんで。
これでも昔に比べれば軽くなったって美容師さん言うてはったけど、傾けるとこのまま起きれんようになりそうな気がするん。 」
「そりゃ、これだけ髪の毛が使ってある上に簪も立派なのがこんなにしっかり刺さってりゃね。 …って、まさかこの簪や笄、本物のべっ甲!? 」
「よぉ知らんけど、そうみたいやねぇ。
美容師さんが感動してはったよ。 本物のべっ甲なんて、最近使われへんのにって。
それよりな、うち、この内掛の方が怖いねん。
もう汚したり傷付けたりせえへんかって、今から怖ぁて緊張してよぉ動けへん…。 」
 怖々と内掛を見下ろすことはに、茉子は改めて純白の内掛に目をやった。
 内掛の定番である白幸菱文を基調にしているが、そこかしこに銀糸を使った花鳥の縫い取りも見える。 美しい意匠はそれはもう見事なものだ。
 生地も見たことのない光沢を放っていて、そのすべらかな手触りはお嬢様育ちの茉子にしても触れたことのないクラスの最上質の素材であることが見て取れた。
「めちゃくちゃ良さそうなお品よね。 丈瑠、さぞ良いモノを用意したんでしょうねぇ。 」
「これね、はっきり言うてくれへんかったけど、なんか1千万円くらいするみたいやの。 」
「…それはまた。 」
 困惑顔のことはの言葉に、茉子は驚いてつぶやいた。
 普段は質素とまでは行かなくとも贅沢な生活をしているわけではない我らが主君の家だが、さすがにこういったことにはカネをかけるか、と感心する。
 それとも、ただのことは可愛さの一念か、と内心でほくそ笑む茉子は、ふと気付いて背後の衣桁に架けてある色内掛に目をやった。 思わず触れた袖の手触りと重みが実にいい。
 黒地の、豪奢なものだ。
 銀糸銀糸がふんだんに使われた豪勢な吉祥文様が華やかに描かれ、これでもかといわんばかりに花の咲き乱れる美しさと豪華さだが、不思議と品を損なうことなくまとまって見える。
 黒の地も麗しい漆黒で、第一級礼装としての威厳すら感じられる見事な一品だった。
 一目で判る。 おそらく、これこそとんでもないモノであろうと。
「色内掛に黒、か。
武家らしいけどことはらしい色じゃないわね。 これも丈瑠が用意したの? 」
「あ、それは…、新調したんやのぉて、志葉家のお宝やねん。 」
「…お宝? 」
 訊き返した茉子に、ことはは笑みを引きつらせた。
「…それ、国宝級の代物なんやて。 」
「…は? 」
 固まった茉子の手から、思わず袖が滑り落ちた。
「これ、志葉の先々代の奥方様のお嫁入りの時に、当時の人間国宝の人に作ってもらった1点ものなんやて彦馬さんが言ってはったん。
先代の、殿様のお母さんもお嫁入りに使われたお品で、だからうちにもって。
とても値段なんか付かんようなとんでもないものらしくて、着付けの先生、衣装合わせに着せてくれる時に手が震えてはったん。 」
 さもあらん。
 茉子は先程退室していった着付けの女性に同情した。
 1年暮らした志葉家だが、我々が知らないだけで、果たして一体どれだけのお宝が眠っているのだろう。 …もしかしたら丈瑠も全部知らないのかもしれないが。
「…またえらいモノを…。 」
「うち、こんなとんでもないもの着られませんて言うたんやけどな。
殿様が、どんな値打ちモノだろうが着ない衣装になんか価値はない、構わないから使えって…。
国宝級やで、むちゃくちゃ言ってはると思わへん? 」
 …これが伝統、志葉流だからとか言うのならともかく、使用理由がそれなのか、と茉子は思わず頭を抱える。 丈瑠らしいといえば丈瑠らしいが。
「…気をつけてね、としか言えないわね。 」
 苦笑する茉子に、ことははひきつり笑いを返した。


 その呆れた国宝級のお宝を心行くまで見物し、それからことはの白無垢姿を写真に撮ったりしていた茉子だったが、しばらくして膝をついてことはの手を取った。
「ねえ、ことは。 白無垢の意味、知ってる? 」
「…? 白は神聖な色やからやろ?
なんか外国やと、『あなたの色に染めてください』 いう意味もあるって友達が言ってたけど。 」
「うん、そんなのもあるわね。 」
 微笑んだ茉子は、ことはの瞳を捕まえた。
「でもね、昔の日本ではちょっと意味が違うの。 特に武家はね。 」
 小首を傾げることはに、茉子は続けた。
「白無垢はね、本来、死装束なの。
時代劇の武士の切腹シーンなんかで着てるでしょ。 アレのこと。 」
 ことはは目を丸くした。
「…結婚式に、死装束? 」
「そう。 花嫁の白無垢は、嫁ぐと決めて家を出る以上、生きて再び生家に戻らない覚悟で嫁ぐ、という強い意志を表したものよ。
そして、白は無垢な色。 赤ちゃんが産まれると白い産着を着せるでしょう。
これでもう、『花織 ことは』 はこの世にいなくなって、代わりに 『志葉 ことは』 が生まれるの。
花嫁を白無垢で飾るのはそういう意味。 」
 茉子は黒の内掛にも目をやる。
「そして、黒の内掛にもちゃんと意味があるわ。
昔は、一般市民は結婚式の礼服として振袖を着たの。
白無垢で式をあげ、お色直しに色のある振袖を着て、最後は 『他の色に染まらず婚家に一生とどまる』 という意味から黒の振袖を着た。
黒は、それ以上他の色には染められないからね。
侍の家に嫁いだから内掛だけど、丈瑠のお祖母様は、商家の出自だったのかもしれないわね。 」
「…さすが茉子ちゃんやなぁ、物知りやわぁ…。 」
 感心して目を丸くしていることはに、茉子は正面からじっと目を向けた。
 怖ささえ感じる真剣さで、おもわずたじろいだことはに茉子は問うた。
「ことは、あなたは大丈夫?
あなたは志葉という 『侍の家』 に嫁ぐのよ。
一生花織に戻らず志葉の嫁として生きる覚悟はできている?
志葉以外、丈瑠以外の色には一生染まらないと、そんな覚悟はできている?
そんな一途な思いで嫁いで来たお祖母様の内掛を、堂々と着ることができる? 」

 ことはは、一瞬固まったように身動きを止めた。
 だが、僅かな躊躇いは一瞬で消える。
 その瞳に力強い光を湛え、口元に微笑みさえ浮かべて、ことははうなずいた。

「―― うん。 」

 茉子の表情に、暖かさが戻った。
 立ち上がると、髪や着物を乱さないようにそっとことはの身体を抱き締める。
「絶対、幸せになるのよ。 」
「…うん。 」
 血の繋がりがないだけの、もう1人の姉と慕う女性に祝福されたことはは、その嬉しさに感極まって目に涙を浮かべた。
 それに気付いて、バカね、泣くのはまだ早いわよ、と微笑んだ茉子の目にも同じものがあったことが嬉しくて、ことはは瞳を潤ませて微笑んだ。





                              2へ続く



というわけで、皆様お待たせ致しました。ようやくの結婚式でございます。
白無垢のことはちゃん、映像で見たいですなぁ。(^-^)
平然と恐ろしい着物を出してくる志葉家と丈瑠さん、怖いよ、ホントに!(大笑)
きっと彦馬さんが嬉しげに、「ぜひこのお品を、ことはに!」とか言いながら出してきたんだぜぇ?
初めて聞かされた時のことはちゃんのかたまりようが目に浮かびますね。
きっと気が遠くなったんじゃないかと思います。(苦笑)

あ、茉子ちゃんの言ってる着物の考証は、ちゃんとホントのコトでございます♪
コレは早瀬の捏造じゃないですよー。







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| | 2010/12/15/Wed 04:44[EDIT]
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| | 2010/12/15/Wed 15:40[EDIT]
Re: 一安心
>M NOMさんv
本館にもおいでいただき、ありがとうございますv
そーなんです、インフルエンザの予防接種は、毎年びくびくモノです。(苦笑)
普通のヤツは大丈夫みたいなんですけどねー、新型の方がどうにも合わないようで。
今回は混合の薬ということで、昨年ほどヒドい目には遭わなかっただけ良しとしようと思います。
…来年は、寝込まないといいな。_| ̄|○

「華燭の典」です。
ええ、豪華で太っ腹です。
これくらい、平然とやってくれそうだと思います。
こ、婚礼シーンは、パスしようかと思ってたんだけどな。
書いた方がイイっすか?
それこそM NOMさんが仰ってくださったようなコト、考えはしたんですけど、そんなに萌えるシーンもなさそうだし、飛ばしてもいいかなって思ってたんですが…。
時代劇考証を真面目にやるのも面倒なので (おい)、さらっと流そうと思っております。
お許しを。m(_ _)m

そして、披露宴はドームどころか志葉家の大広間です。
ちゃんと意図したコトです。
なんとか年内に終わらせたいと思っていたのですが…む、無理かもしんない。_| ̄|○
早瀬美夜 | URL | 2010/12/20/Mon 17:13[EDIT]
Re: 『華燭の典 ①』の感想です
>ノリ吉さんv
はい~、お待ちかねの結婚式でございます!
ふふふ、豪華です。少なくとも、掛けるところにはきっちりお金掛けてます、志葉の当主。
でも、豪華なだけじゃないコトは、次作で判ってもらえると思います。
そしてエビの人みたいなコトは絶対ないと思いますよ、ええ。

島田のカツラは、重かったですよね~。
早瀬もちゃんとつけました。(^-^)
その時のことをちょっと思い出してこの文章は入れてます。
以前、日本舞踊をやっていた知り合いが、お姫様のカツラはレンタル料がハンパなく高いと言っておりましたが、果たしてこのカツラはおいくらだったんでしょうね?
べっ甲の簪はなんか志葉家の自前っぽいし。(笑)

茉子ちゃんの後半のシーンを入れたいが為にこのSSは書いたようなものでございます。
ちゃんと覚悟はできているのか、と。
ずっと「好きだから」で丈瑠に嫁にと望まれたことはですが、本人も侍だからこそ、侍の家に嫁ぐことの覚悟をもう一度確認したかった。
「好きだから」で済ませられないことも当然これ以降あるだろうけど、それでも耐えて行けるのか。
それを最後に問うのがもう1人の姉である茉子ちゃんであって欲しいと思います。

次は、披露宴でございます。
ふふふ、無事に終わるわけがございません♪
お楽しみに。
早瀬美夜 | URL | 2010/12/20/Mon 17:28[EDIT]
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