『侍戦隊シンケンジャー』 の殿×ことはにすっ転んだ早瀬美夜がお送りする、ちょっとじれったい系ほのぼのSSブログです。お気に召しましたら幸いです♪

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「花占い」
ふと思いついて書いてみたくなったSSです。
今回は、久々ののんきでほのぼの系。
赤→黄です。
花占い


 庭先に座り込んで、ことはが手に持っていた花をじっと見つめていた。
 庭の花ではなく、どこかから摘んできたらしい花びらの多い白い花だ。
 見ていたらその花びらをぷちぷちとちぎり出した。
 一体なにをしているのだろう。
 気付けば、ことはの足元には、既に花びらをちぎられた丸坊主の花が何本か落ちている。
 丈瑠は、怪訝なカオで声を掛けた。
「ことは。 」
「うひゃあっ! …あ、殿様。 」
 よほどそちらに気をやっていたのか、背後に立つまで丈瑠に気付いてなかったらしい。
 すっとんきょうな声を上げたことはは、振り向いて主の存在を確認すると、さっとカオを赤らめて花を隠そうとした。
「なにしてるんだ? その花、どうした。 」
 どうやらもう見つかっていたらしいと観念したことはは、えへへー、と照れ笑いを浮かべた。
「花占いです。 」
 いくら丈瑠が世情に疎いといってもそれくらいは知っている。
 花占いというと、花びらを1枚ずつちぎっては、『好き・嫌い』 と唱えて、最後の1枚が 『好き』 だったら相手が自分を好きという、アレだろう。
 そういえばことははさっき、まさしくそんな仕草で花びらをちぎっていた。
 …待て。 というコトは、ことはには誰か好きなヤツがいるというコトだろうか。
 一瞬で血の気が引く。
 ぐるぐると考えてから、丈瑠は慎重に訊いた。
「…占いたいことがあるのか? 」
 誰か好きな男がいるのかと訊いて、無邪気にハイと答えられたらそこから先を気にしないわけには行かなくなる。
 だが、ことははそんな丈瑠の内心など気付きもせず、にっこりと笑った。
「いえ、ちょっと茉子ちゃんに面白いこと教えてもろたんで、やってみたくなっただけです。 」
「面白いこと? 」
 話の出所が茉子だというのに妙に警戒しながら訊くと、ことはは言った。
「日本の花占いって、好きと嫌いだけでしょう。
それがフランスに行くと、『ちょっと好き・とても好き・情熱的に好き・気も狂わんばかりに好き・ぜんぜん好きじゃない』 ってやるんやて。 」
「…さすがフランスだな。 」
 別にフランス人に思うところはないが、意地でも相手が自分を好きだと思いたい気持ちバリバリな辺り、いっそ素晴らしいと言いたくなる。
 丈瑠の言葉を聞いて、ことはは我が意を得たりとばかりに笑った。
「そう思わはりますよね。 それで、この確率で 『嫌い』 なんて出たら、なんかホントに嫌われてそうですよね。 」
「それで1度試してみたくなったのか。 」
 うなずくことはに丈瑠は苦笑した。
 出たら悲しいだろうと言いながらついやってみたくなるのも判らなくはない。
 所詮遊びだ。 もし 『嫌い』 が出ても笑い話程度のレベルで済む。
「殿様も1度やってみますか? 」
「…俺が、か? 」
「はい。 あ、相手がおれへんのやったら、試しにうちでもええですよ。 」
 ことはに花を差し出されて、丈瑠はつい受け取ってしまった。
 相手と言ったら1人しかいないのに、その当人に許可を得たのなら構わないだろう。
 どんな結果が出ようと、それこそ遊びだ。
 …いくら 『ぜんぜん好きじゃない』 が出たとしても、開き直れる。
 ぷち、ぷち、と1枚ずつ丈瑠がちぎる度、ことはが横で唱える。
「ちょっと好き、とても好き、情熱的に好き、気も狂わんばかりに好き… 」
 横で想い人に延々と 『好き』 と言われ続けるのは、占いの文句と判っていようと妙に気恥ずかしい。
 なんの羞恥プレイだ、と思いながらもその作業を続けていくと、やがて最後の1枚が来た。
「とても好き…。 うち、殿様のこと、とても好きやて。 」
 ことはが笑って、丈瑠が口の端を上げた。
 …よかった。 『ぜんぜん好きじゃない』 じゃなくて。
 思わずほっとしている辺り、自分の中で遊びに終わらせたくないナニかがあるのは判っているが、それを実行に移せるだけの度胸がない自分には笑って誤魔化すしか術はない。
 ところで、と丈瑠はことはの足元に目をやった。
「それで、おまえは誰で占ったんだ? 」
「みんなです。 茉子ちゃんと流さんと、千明と源さんと、それから殿様。 」
「どうなった? 」
 ことははちょっとはにかんだように微笑んだ。
「茉子ちゃんと千明が 『情熱的に好き』、流さんと源さんが 『とても好き』。 」
「…俺は? 」
 ことはは、妙に恥ずかしそうに言った。

「…『気も狂わんばかりに好き』 です。 なんか、ごめんなさい、遊びでもなんか申し訳ないです。 」

 たかが花占い、されど花占い。
「……案外侮れん。 」

 は? と訊き返されてとっさにごまかすことができず、丈瑠はその大きな手で口元を隠して思わず赤くなったカオをごまかした。






                                                  了
                                                  

ことはちゃんの花占いは可愛らしくて様になりますが、丈瑠がやってる図は笑えるだけっすね。(大笑)
フランスの花占いの文句を聞いて爆笑したのは私です。
とにかく絶対相手は自分に好意を持っていると信じたいお願い感バリバリ。
しかも、『気も狂わんばかりに好き』 って。(笑)
そうか、そんなにことはが好きか、丈瑠。 (ナニを今更)


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| | 2010/02/16/Tue 14:47[EDIT]
さすが、エスプリの国v
『やるときにはとことん♪』by ED なんですね(笑)
なんの花でやるかでも違ったり?しますかね?
teddy | URL | 2010/02/16/Tue 15:53[EDIT]
Re: 『花占い』の 感想です
>ノリ吉様v
ふふ、喜んでいただけて嬉しいです♪
そう、恋する男も乙女なのよv
丈瑠は元々そちらの方にあまり興味を示してなかっただろうから、妙な知識がない分、余計に純粋に乙女な好き方をしてくれるような気がします。
そして好きな子の言動に一喜一憂する丈瑠。
まさに乙女です♪

茉子ちゃんの 『情熱的』は当然とうんうんうなずき、千明は妙に照れ、源太は「オレもことはちゃん好きだぜぃ」とにっかり笑い。
流ノ介はきっと、「おとーさんもことはが大好きだぁぁ!」とか血迷ったコト言って抱きつこうとして、みんなにどつかれるに違いないと思います。(ヒドイ)
そしてこっそり丈瑠が「俺が1番」などと自負していたらとてもオモシロイと思います♪

はい、ホントにフランス人は、つくづくポジティブシンキングですよねー。
他にもなんか笑えるネタがないかと探してみたくなります。(大笑)
早瀬 美夜 | URL | 2010/02/18/Thu 14:52[EDIT]
Re: さすが、エスプリの国v
>teddy様v
ほんっとにとことんですよね。(大笑)
「好き」だけで済ませない辺りが、慎み深い日本人と激しく違うところ。
そしてその攻め方もさぞスゴイんでしょーねー。
あー、お花によって。
そこまではすみません、存じませぬ。
でも、なんか違ってそうな気がしますね、フランスなら。(笑)
でも、いちいち花によって文句が違ってたら、それはそれでうっとーしそーだなー。(大笑)
早瀬 美夜 | URL | 2010/02/18/Thu 15:02[EDIT]
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